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道楽親父の祭り紀行

コンセプトconcept

2022年11月27日(日)

彫刻家・池島康輔いけしまこうすけさんを訪ねて

浜松市の彫刻家・池島康輔さんのアトリエを訪問

池島さんと初めてお会いしたのは
2022年9月に浜松市博物館で行われた
秋葉神社神門修理経過報告展のときでした。

浜松市中区高林・華木山少林寺の装飾彫刻を手掛けたとお聞きして、その後、少林寺の見学をして、今日の訪問を迎えました。


アトリエの中に入り、目を引いたのがこの女性の像
題名は木花咲耶姫(コノハナサクヤビメ)、日本神話に登場する女神なんです!

H163xW60xD33cm 材料は樟(クス)


瞳は黒目の部分を彫って作り出してありました。
左右で微妙に視線を変えてあるそうです。


この女神の横に座り、彫刻家になるきっかけから
プロフィールまで伺いました。

池島さんは、1983年静岡県浜松市生まれ
子どものころから絵を描くことや作ることが好きだったそうです。
転機は浜松学芸高校2年の時で
絵画(2D)か彫刻(3D)
の選択を迫られ、後者を専攻したとのことです。
ここから本格的に彫刻を志すようになります。
卒業後上京
2008年 多摩美術大学美術学部彫刻学科卒業
2010年 東京芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
成山画廊所属
現在は作家として多くの仕事をする傍らで
浜松学芸高等学校芸術科美術コース彫刻専攻の講師の仕事もされています。


こちらは2022年6月に母校の大学で開いた個展のフライヤーです。これまでにも画廊や美術館などで多くのグループショーや個展を開催されているようです。
↓画像をクリックすると大きな画像で見られます
  


制作した作品をポートフォリオで見せていただきました。この彫刻の題名は
須佐之男命(スサノオノミコト)
  
お祭りの屋台彫刻ではヤマタノオロチを退治する場面をよく見かけますね。
日本神話では英雄だったり、乱暴な神様だったりします。この像は神話から現代に生まれ変わったかのようです。


屋台彫刻 「菅原道真」



屋台彫刻 「鶏」「猿」
  


ポートフォリオには2021年に手掛けた華木山少林寺の彫刻写真もありました。
縁あってとてもよい経験をさせてもらったそうです。
こちらは実際にお寺で拝見していますので、そのときの写真を掲載します。


山門の子持ち龍

江戸時代から明治時代にかけて活躍された遠州の彫刻師などの作品を参考にされたそうです。



向拝の鳳凰

深い部分を彫るのがとても難しそうな彫刻です
先輩彫刻師から使用する鑿のアドバイスをもらうこともあるそうです。

向拝の獅子鼻

よくみると牡丹に蛾(ガ)がとまっています。
私の予想ですが池島さんは、花札などでみられる
蝶(チョウ)と牡丹の組み合わせから、蝶を蛾に変えてアレンジされたのではないでしょうか。


今後のご活躍も楽しみにしています。


池島康輔さん関連ページ


彫刻写真館-華木山少林寺